身体のズレを放っておくと、どうなるのか?

ランニング、ゴルフ、料理、デスクワーク、歩行など、日常の身体の使い方を表す5つの場面

身体の使い方には、長年の習慣や癖が表れます。

自分では普通に立っているつもりでも、知らないうちに偏った身体の使い方が身についていることがある。

そして、その状態が長く続くと、身体はどうなっていくのでしょうか。

 

身体は、その状態に適応してしまう

身体は、多少のズレがあっても、何とか動こうとします。

動きにくい部分があれば、別の部分で補う。
うまく使えない筋肉があれば、使いやすい筋肉に頼る。

そうやって、私たちは日常生活を送っています。

だからこそ、身体に偏りがあっても、すぐに動けなくなるわけではありません。

むしろ、身体はその状態に合わせて動くことを覚えていきます。

本人にとっては、それがいつもの動き。
特に不自由を感じなければ、わざわざ変えようとも思いません。

でも、ここに一つの問題があります。

身体がその状態に適応することと、身体をうまく使えていることは、必ずしも同じではない。

今は問題なく動けていても、実際には特定の部分に頼り過ぎていたり、十分に使えていない部分があったりするかもしれません。

 

できる動きが、少しずつ限られていく

身体の使い方に偏りがあると、動作によっては、本来使いたい部分がうまく働かず、別の部分で補うことがあります。

その状態が続けば、身体を動かすときの選択肢が少しずつ狭まっていく可能性があります。

例えば、以前は自然にできていた動きが、何となくやりにくくなる。

身体をひねりにくい。
しゃがみにくい。
思ったように身体を動かせない。

そんな変化があっても、私たちは無意識に別の動き方を探して、何とかこなそうとします。

そして、それがまた新しい癖になっていく。

もちろん、こうした変化には、年齢による身体の機能の変化や、過去のけがなど、さまざまな要因が関係します。

ただ、身体の使い方が変わっていくことも、その一つとして考えておく必要があるのではないでしょうか。

 

「動きにくい」が「動かなくなる」へ

私が気になるのは、身体が動きにくくなることだけではありません。

動きにくくなったことで、身体を動かす機会そのものが減ってしまうことです。

以前なら気軽に出掛けていた場所も、少し面倒に感じる。

階段よりエレベーターを選ぶ。
身体を動かす趣味から、少しずつ遠ざかる。

もちろん、こうした選択がすべて悪いわけではありません。

ただ、動くことが億劫になり、活動量が減っていけば、筋力や身体機能を維持する機会も少なくなります。

すると、さらに動きにくくなり、ますます身体を動かさなくなる。

そんな循環に陥ることもあります。

「動きにくい」が、いつの間にか「動かなくなる」につながってしまう。

私は、そこに気をつけたいと思っています。

 

年齢のせい、と決めつける前に

年齢を重ねれば、身体に変化が起こるのは自然なことです。

でも、動きにくさを感じたとき、すべてを「歳だから仕方がない」と片づけてしまっていいのでしょうか。

身体の機能そのものが変化しているのか。
それとも、長年の習慣によって身体の使い方が変わっているのか。

実際には、その両方が関係していることもあるでしょう。

だからこそ、今の自分の身体がどんな状態にあるのか、普段どんなふうに身体を使っているのかに目を向けることが大切だと思います。

若い頃と同じように動けることだけが、目指すべき姿ではありません。

60代、70代になっても、自分の足で歩き、好きなことを楽しみ、行きたい場所へ出掛けられる。

そんな日々を長く続けるために、今できることは何か。

私は、身体の変化をただ受け入れるだけでなく、自分の身体を知り、意識して動かすことにも意味があると考えています。

身体を無理に固定するのではなく、日常の中で自分の身体の中心や姿勢に意識を向けるきっかけとして、CORESTの考え方を見る