身体の動きを考えるときによく出てくるのが、
「スタビリティ」と「モビリティ」
という考え方です。
スタビリティは「安定」。(腰、首、肘、膝など)
モビリティは「動き」。(股関節、胸椎、肩、手首、足首など)
コマをイメージしてみてください。
コマがきれいに回転しているところを真上から見ると、中心にある軸は、ほぼ同じ場所を保ちながら回転しています。
一方で、その周りにある部分は、ぐるぐると動き続けています。
今度は真横から見てみると、コマの軸は垂直に立ち、その軸を中心に周りの部分が動いている。
では、もしその軸が少し傾いていたら?
あるいは、軸そのものが同じ場所にとどまらず、動いていたら?
コマは、きれいに回り続けることができるでしょうか。
まさに、コマの中心にある軸が「スタビリティ」。
その周りで動き続ける部分が「モビリティ」です。
身体も同じように、すべての関節が同じように動いているわけではありません。
安定させるところと、動かすところが、それぞれの役割を持ちながら連動して動いています。
そして、その中心になるのが腰・骨盤周辺です。
ここが少しズレるだけでも、その先にある股関節や膝、足、肩、腕などの動きに影響してくるんですよね。
そんなズレは日常のささいなことから、そして、癖になってしまう・・・
例えば、仕事などでいつも左側に身体を傾けている人がいたとします。
身体は、そのまま左に倒れ続けるわけではありません。
本能的にバランスを取ろうとして、反対側の筋肉を使い、身体を戻そうとします。
すると、右側の筋肉ばかりが頑張るようになり、左側は十分に使われなくなる。
それが長く続けば、身体にとっては、
「この状態がいつもの状態」
になってしまうかもしれません。
脳からすれば、それが今の身体にとっての「普通」になってしまう。
使われなくなった筋肉は、動かしにくくなったり、硬く感じたりすることもある。
さらに動かしにくくなれば、また別の場所で補う。
そうやって少しずつ、身体の使い方そのものが変わっていく。
最初は「ちょっとした傾き」だったものが、いつの間にか自分にとっての自然な姿勢になってしまう。
だからこそ、
身体の中心がどこにあるのか。
今、自分の身体がどんな状態なのか。
これがとても重要になってきます。
私自身、デスクワークが多く、椅子に深く座り、猫背の状態で作業をすることが多いです。
すると、姿勢を保つために背中側の筋肉ばかりを使い、下腹部にある腹横筋をあまり使わない。
知らぬ間に、それが癖になっていたんです。
そして、いざ「しっかり立とう」と意識すると、背中側の筋肉に頼ってしまい、反り腰のような状態になってしまう。
一方で、油断すると腹横筋の支えが弱まっているので猫背になってしまう^_^;
「よし、ちゃんと立ったぞ」と思っていても、実際には身体の使い方がズレている。
身体はいつの間にか、そんな状態を「普通」にしてしまっていたんですよね。^_^;
これって、まさに先ほどのコマの話と同じなのかもしれません。
中心となる部分がズレれば、それに合わせるように周りの動きも変わってしまう。ズレた状態でバランスをとろうとしているんです。私自身、こうした身体の使い方を長く続けてきた結果、腰椎すべり症を発症しました。(泣)
もちろん、それだけが原因だったのかは分かりません。
ただ、自分では「真っ直ぐ立っている」と思っていても、実際には身体の中でいろいろなズレが起きていて、それを身体が別の場所で補っていた。
そう考えると、身体って本当にうまくできている一方で、知らないうちに「これが普通」になってしまう怖さもあるんですよね。
自身の体験から、専門家の先生に相談しながら、試作を繰り返して作ったベルトがあります。身体の使い方に目を向けるきっかけとして、CORESTの考え方を見る